昔話といっても、まだ年寄りというわけじゃないですが。
初めて買った外車の話をします。思い出深い車でした。
(この写真は実車ではありません。当時の車が写っている写真があまりないのです)
最初に乗った左ハンドル車です。別に欲しかった車ではなかったのです。
実はCXが欲しくて、ディーラーへ見に行きました。
当時は名古屋に住んでいましたので、渡辺自動車へ行きました。
プジョー、シトロエン、ジャガー、マセラッティの正規販売店です。
地元では、特にシトロエンのメンテナンスで有名です。
CXという、丸っこい宇宙船(知ってる人はスーパージェッターの流星号)
に似た車があります。これが生産中止になり、XMという直線的な車に変わり
ます。急に、この車のことが気になり始めて、見積もりをもらいに行きました。
いまではありえない事ですが、当時のシトロエンは本当に故障が多かったのです。
ジャガーも故障は多かったですが、シトロエンは別格でした。
いまでも覚えていますが、CXの見積もりをもらいに行ったのに
初めてのシトロエンということで、見積もりすらくれません。
それどころか、シトロエンとはいかに故障が多い車であることを
えんえんと話すのです。いままで自分のところで売っている車がいかに信用
ならないかを、おもしろおかしく話す販売員なんて、聞いたこともありませんでした。
しかし、なんかできの悪い息子を、慈しみながらかわいくて仕方がないと
愛情あふれる話についつい引き込まれてしまい、シトロエンの魅力に少しずつ
はまりこんでしまいました。
CXはやめてBXに、しかもGTIというインジェクションじゃなくキャブ車
です。これも、インジェクションは故障が多いからという理由でした。
初めての外車、しかもシトロエン。
今まで乗っていた、RX-7からのなんか全然違う車ですが、この車に乗ることで、
「 いい車というのは速く走れる車である 」という頭にあった法則がこわれました。
何時間乗っても疲れないシート、信じられないくらい広い室内。
引っ越し出来るくらい荷物が積める。そして、意外とスポーティにも走れる足回り。
高速では、手放しも出来る直進安定性。すばらしい燃費。
なんといっても、水の上をクルージングする感覚のハイドロサスが絶品でした。
このころのハイドロサスペンションは、XMのものより角がありません。
たよりないようで、すごくしっかりとショックを吸収します。
ガツーンときて、一回フワッとして、ピタッと収束します。
CXにしていたら、今の車人生も変わっていたかもしれませんね。
いや、変わっていたでしょうね。
その後、嫁がXMを買った事はこれのおかげかもです。
(この記事は過去にアップしたものを加筆しています)